通学路桜並木を駆け抜けた今日の景色も空へ散りゆく

アクリルガッシュ、画用紙 F6(410×318mm)

ある春の日にに撮った写真を参考に桜の季節の風景を描いた。人を描かずとも人間の営みが強く感じられる風景に魅力を感じたからだ。桜は卒業や入学、学校に関わることを強く思い起こさせる花である。道路沿いに桜が生えているだけで、かつての通学路を歩くような憧憬を感じることもあるだろう。桜並木の途中に民家が点在している風景は、まさに理想的なノスタルジックな通学路の風景だ。道は画面右下から左上に向かって伸びている。制作の途中に思いついたことだが、これは辿ってきた道を振り返っているような構図ではないだろうか。

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